その1よりさらにイタくなります。確実に。

さて、物語です。
好調にコンテストに向かっていたカルロスでしたが、ここで実はマフィアのボス(あはは…いいのだ、もう。)だったお兄さん@高翔みず希さんが敵に狙われたところに居合わせ(ここ、カルロスもソフト帽を被っててす・て・きです)、そこにやってきたフラスキータが膝を撃たれてしまいます。
彼女はもう、プロダンサーとしては踊れなくなってしまいます。

ここね、私の中では最大の笑っちゃうシーンもあるんです。
みょーに好きでした。
高翔さんのむくっと起きるタイミングと、そうとうな腹筋力を思わせる起き上がり方に心の中で拍手!!
その直前、亡くなったと勘違いしたカルロス@すみれちゃんが
「兄さあーーーん!」
と嘆き悲しむ声がたまりません(ばか?)。

さて。
もう、コンテストどころではなくなったカルロス&フラスキータペア。
この事件を知ったファビエルさんは、彼女を想うあまり、怒りの矛先をカルロスに向け、カルロスのダンサーとしての道をも途絶えさせてしまいます。

ここでの、カルロスの諦めの表情が、可哀想で可哀想で。
フラスキータを想うファビエルさんの気持ちを汲んで、それに、フラスキータに申し訳ない気持ちと、お兄さんのこともあるので諦めもあり、素直に彼の言葉を受け入れる。
ううう…なんていい人なんだ。

一方、ミルバも、恩師で美術界の大家@花組組長さん夏美ようさんに、コンテストに出そうとしていた絵を認められず、出品のチャンスを失ってしまいます。
さらにはその絵が画商の目に留まったのを、恩師の奥さま@花組副組長さん梨花ますみさんが夫の不振奪回に利用しようとするのを断ったため、下宿先も追い出され、美術界をも追放すると言い渡されます。

二人は、チャレンジすら出来ませんでした。
ここもまた、偶然。

とにかく、落ち込んでいてもしょうがない。
今は、まず、生きる術を見つけようと、とっても現実的で前向きな二人。

カルロスはホテルのレストランでのお給仕、ミルバは遊園地の美術担当助手?の仕事を得、これからも会おうと約束します。
この辺り、まだ”戦友”なんですね、このお二人。

前にも書きましたが、曲がいいんですよー。このお芝居。
オリジナル曲は、2度も観たら覚えられそうな受け入れやすい曲で、優しく心に響きます。
このお芝居で曲がイマイチだったら、きっとお洒落度も舞台そのものの魅力も半減しそうなくらいでした。

ここで、出演者(多分)全員が勢ぞろいしての大コーラスなんですが、これがまたじいーんときました。
ミュージカルらしいシーンでした。
そこにモーニング姿で登場のカルロスくん。
あららー。素敵。
(ベニートも1度、この後会うシーンで、「その格好似合うじゃないか。」とアドリブ入れていました。笑)

寿美礼さんの、台詞からそのまま歌に移るときの自然さも大好きでした。

この後、これがまた素敵なシーン。

コンテストに優勝したベニートが、カルロスに会いに行きます。
ホテルの厨房なんですけれど。
カルロスにダンスを続けてほしい好敵手ベニートは、インストラクターの仕事を持ちかけるのですが、カルロスは実は職場のパーティーでたまたまダンスのセンスがあると目を付けたファン@やっと登場のゆみこちゃんに教えているので、ベニートに観てほしい、と。

ここ、うっとりポイント!です。

カルロスは、足を踏みならし、手拍子をしてダンスを促します。
それに続くベニート。
それにさらに続く、厨房の仲間たち。
仲間たちは、厨房の調理道具や椅子、バケツなどでリズムを取って行きます。

これがもう、とっても素敵で。
花組の一致団結した素晴らしい音とパフォーマンスのハーモニーでした。
密かに?園加ちゃんがロケットしてました。

カルロスのそのリズムを始める瞬間がもう、かっこ良くてかっこ良くて。
そのリズム感と踊るようにとる手足拍子のバランス感覚はさすが!で。
もう…うっとりでした。
それに続くベニート@水しゃま。
これもまた、さすがでした。
結構、難しいと思うんです。あのリズムにさらにあのタイミングから割り込むの。
さすが、ダンサーです。

そのリズムに乗って踊る、ファン。
それに合わせて行くベニート。
そして皆に促され、一緒に踊り出すカルロス。

いやーーーーん。さいっこうだあ♪
一生懸命にぴりっと踊るファンと、コンテスト優勝者らしくばしっと決めるベニート。
そして、余裕を持ちながら、流れるようなダンスのカルロス。
3人3様なのに、ぴしっと合っていて、それがまた素敵でした。
とっても、熱い、いいシーンでした。
素敵な、シーンでした。
正塚先生に、脱帽!って感じでした。

この場面、はじめはずっとカルロス@しゅみれしゃまばっかりをオペラで追っていましたが、3回目からは全体を観るようにしました。
みなさんの息のあった大合奏と、その中で踊る三人が素敵で。

あ、そうそう。
『ジャワ‥』以来好きな桐生園加ちゃんがベニートを厨房に案内して、カルロスに会わせた後、去るタイミングを逸してにこにこそこに居てしまい、カルロスにつっこまれるシーンも、大好きでした。
あ、それ、解る、解るって。
楽しそうな二人を会わせた後って、そのまま一緒に居たくなるよねーって。
カルロスのことが好きなんだねーって。
そのときの、とぼけた園加ちゃんと、それにつっこむすみれちゃんのタイミングと表情が可愛くって、毎回オペラで観てました。

ミルバも、モノの解る上司で芸術肌のおじいさん@真丘奈央さんや社長@矢吹翔兄貴さまに背中を押され、実力を発揮して遊園地を活気づけて行きます。
このシーン、この公演で退団されるお二人が、とってもいい味を出していて、正塚先生、さすがだなあとまた思いました。

ショーでもそうなんですけれど、ファンの気持ちを解って下さっているかのような演出が、さすがタカラヅカと思いました。

兄貴さまもはっぱさん(真丘さん)も、それぞれの個性を活かした笑いが最高でした。
退団、残念で仕方が無いです。

はっぱさんの口癖、「やっちくれ。」が大好きでした。マイブームになりそう。
「やっちくれーーーーーっ」と歌を締めくくるところ。
笑えるんだけどさすがの歌声にじーん。

カルロスも、ミルバも、新しい職場で仲間に恵まれ、心の傷も癒し、元々の持ち味である前向きな姿勢で立ち直って行きます。
ここでの二人の共通点。

「どんな場合でも、生きていれば楽しいことがある。」

心に滲みました。
私は、結婚、出産に際し、とてもとっても幸せなんだけれど、お仕事と言う面では描いていた夢からは完全に遠ざかってしまいました。
それ自体、本気になれば実現でき得ることもあったけれど、「現実的に無理だ。」と自分で努力することも止めてしまったことも忘れて、時々この現状を嘆くこともありました。
こんなに、幸せなのに。

反省しました。
もっと、時間を大事に生きようと思いました。
ただ、日々の生活を送るのではなく、もっと、できることから、例えば心残りがあるのなら仕事に繋がる目標を持って努力しようと思いました。
この道を選んだことを、きっと良かったと思えるように。

そして、宝塚にのめり込み過ぎて、ちょっと間違った方向に籠ってしまっていたのもあり、それではいけないと。
そんなことでは、観る資格も無いと。

さらに続く

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