28日の日記、実は昨日付けたんだけど、それに触発されて、ちびちゃんのお昼寝を狙って以前CSで放映された、『不滅の棘』東京千秋楽を観た。

千秋楽って、出演者の独特な感情移入があるように思えて、録画して繰り返し観るものではない…気も、する。
いえ、観てますけどね。
それは『野風の笛』でも思ったんだけど…。
少なくとも、千秋楽だけを観る、のは止めた方がいいかな、と…。
千秋楽ならではの雰囲気と、アドリブを楽しむ程度に考えた方がいいかもって…。
販売されているビデオは宝塚で撮影されているので、観劇出来なかった者としては東京との違いを観たいし、やっぱり、その作品のある意味最終的な<到達点>ではあるんだろうとは思うけれど…。
出演者の感情移入の方が強く出ている気がする。
…何が言いたいのか、分からなくなって来た…。

千秋楽だからこそ、伝わってくるものもたくさんあるしね…。

                  *

…で、これは千秋楽だから、ではないんだけど(多分)。

見直して思ったこと。
フリーダ=ムハのエロールへの愛について。

愛しいフリーダやフェルディナントの血を受け継ぐ彼女を、エロールが愛しいと思うのは解る。
あまりにもフリーダに生き写しの彼女。
惹き込まれそうになったこともある、と告白する、エロール。
彼女は愛を求めるとき、「時間に限りあるなら、貴方と生きたい。」と訴える。

フリーダは、エロールとは対照的に、限りある命、限りある時間に追いつめられていて、全てにうんざりだと思っていた。
そのフリーダが見つけた、限りある時間を、自分が出来ること全てを与えたいと思えた相手が…自分の時間を止めることの出来ないことに苦悩しているエロールだった…。
エロールにはどう聞こえたんだろう。
「お前は、勘違いをしている。」
それは、エロールの、フリーダへの想いに対して?それとも、フリーダのエロールへの想いのことを?
…「時間」というものを?

エロールは、彼の永い永い人生の中で唯一愛したフリーダ=プルスの面影を重ね、フェルディナントの血を感じ、フリーダ=ムハに惹かれていた。
だから、<ついで>に彼女を助けたいと思った。
「お前には、幸せになって欲しい。」
その言葉は、フリーダ=プルスやフェルディナントへの愛情から生まれた言葉だと思う。
フリーダは、そのエロールの言葉や、無意識に感じる肉親への深い愛情を、恋と取り違えたのだろうか。
それが、肉親への愛情が形を変えたものだとしても、<すべてにうんざり>している二人の共通点が、お互いを救うことができたかもしれない。

でも。

救う形は変わった。
エロールに、フリーダ=プルスの”不滅の愛”を気付かせることで、彼の不滅の、<居なくなるだけ>の終わりを受け入れさせて、彼女はエロールを救った。
その時すでに、彼女の恋は肉親への愛に限りなく近付いていたと思う。

Rちゃんが言ってた。
両親の愛を知らないで育ったフリーダが、エロールの愛情を「勘違い」するのは仕方ないと思うって。
そうだね、そうだね。
可哀想な、フリーダ。

フリーダもまた、エロールによって救われたのかもしれない。
限りあることで、時間に意味が出てくることを。
そして、肉親の愛情というものを教わって。

                  *

ところで、千秋楽。
ビデオとの違いはたくさんあった。

コンサートの後のシーンで、はっちさん(夏美ようさん)扮するコレナティが、エロールと握手する時服でごしごしっと手を拭いたのに、たじろぐ寿美礼さん@エロール。
かわいいーーーーっ!
そしてまじめーな顔でやっぱり手をフキフキするじゅんちゃん@アルベルト。それにも戸惑う演技をする寿美礼ちゃん@エロール。
あははーーーっかあいーーーーっ!!
エロールの奇異な登場に右往左往しながらも巻き込まれてついつい踊っちゃうアルベルト君が可愛くて、ノリノリだったくせにエロールがフリーダに気付いたら不安そうにするアルベルト君が可愛くて。
千秋楽ではそれがまた強調されていて可笑しかった。
「エロールの告白」は、もう、痛々しいほどエロールの気持ちが伝わって来て…。

やっぱり、千秋楽は迫力ですね。

                  *

冒頭となんだか言ってることが違うって辺り、気にしないで下さい。
素人の感想なんて、こんなもんさっ(開き直りっっ)。

細かい、ダンスやら立ち居振る舞いなんかはね、何だかビデオの方が美しかったの。
だから、千秋楽しか観ていない方々に、寿美礼さんの美しさを堪能して頂きたく、あんなことを書いたのでした。
それが、本音です。

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